「能への扉『松風』」

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銕仙会能楽研究所で「能への扉『松風』」を観能しました。

シテ方観世流の谷本健吾さん・笛方の八反田智子さんと研究者の中司由起子さんによる瑠璃の会主催の五回目の公演。

私自身は二回目・三回目の鑑賞後、残念乍ら、昨年伺えず、今回で三回目の瑠璃の会公演の鑑賞。

今回は仕舞に梅若玄祥さんと観世銕之丞さん、「松風」の地頭に梅若玄祥さん、後見に観世銕之丞さんという豪華版。

「松風」のツレ村雨は、シテの松風の谷本さんと「三人の会」を主催されている観世流宗家の坂口貴信さんが演じられ、地謡には同じく「三人の会」のご一員で、谷本さんと共に「能楽妄想ナイト」を主催されている川口晃平さんも。

まずは、おふたりのお家元のお仕舞いに、引き込まれ、美しさと魅力にうっとり。

初めて聞く、笛と太鼓の一調一菅の演奏の華麗な音色を堪能。

そして、能「松風」。

今回の松風の面は、江戸時代の名品の小面とのことで、とてもいいお顔。

その面を着けた松風が、汐汲みの桶に映る月影を覗き込む場面では、小面の目までが動き語って、まるで面が素顔に張り付いたかの様に見え、自然に変わりゆく素顔の様に活きた表情に見えました。

とてもすてきな「松風」でした。